予防歯科
お口の健康増進
生涯天然歯で過ごすために
予防歯科とは
先進国の中で、日本はまだ予防意識が低く、歯科を受診する方は治療が主な目的です。問題が進行すると治療は長引き、コストもかかります。しかし、早期に軽度の病変を発見すれば、治療の頻度や費用を抑えることができます。口内の状態は2〜3ヵ月で変わり、6ヵ月で大きく変化する場合もあります。当院では、適切な頻度での定期検診を行い、病変の早期発見と口内の健康維持に取り組んでいます。
日本の予防歯科の現状
80歳の時の残存歯の比較
国名 | 残存歯数 |
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スウェーデン | 20本 |
アメリカ | 13本 |
日本 | 7.4本 |
日本は欧米の歯科先進国に比べ、歯の残存数が少なく、入れ歯の使用率が高いことで知られています。
先進国では歯科医院は「予防のために通う場所」という意識が強いのに対し、日本では予防の意識が低く、多くの方が「治療のために通う」と考えています。歯が悪くなると治療は長引き、費用もかさみます。治療にかかる時間やお金を有効に使うためにも、予防は非常に重要です。
なぜメインテナンスが重要なのか
歯を失う原因の70%以上は虫歯や歯周病です。これを防ぐためには日々の歯磨きなどのケアが重要ですが、家庭でのケアだけで口内の汚れを完全に除去するのは難しいです。
そこで、歯科医院でのメインテナンスが必要となります。歯は一度悪くなると元の健康な状態に戻すのは難しいため、定期検診で良好な状態を保つことが生涯にわたる歯の保護につながります。また、予防を続けることで、歯周病に関連する糖尿病や心筋梗塞、脳梗塞などのリスクを抑える効果も期待できます。
歯科医師・歯科衛生士によるプロフェッショナルケアが大切なポイントです!
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自分では磨ききれない
- 歯と歯の間
- 抜けた歯の周り
- 歯と歯ぐきの境目
- 歯と歯が重なった場所
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歯科医院でケアをサポートします!!
- 定期的な歯科検診
- 適切な口腔清掃指導
- 歯科医院での専門的歯面清掃で歯石取り
- 歯周病や虫歯の治療
当院で行う予防内容
歯磨きの練習(TBI)
予防で最も重要なのは、日々の口腔内のセルフケアです。個々に適した磨き方があるため、歯科医師や歯科衛生士が適切な方法をアドバイスします。
また、染め出しを用いた磨き残しのチェックも行い、実際に効果的な磨き方を指導します。
歯の研磨(PMTC)
電動ブラシと研磨器具を使って歯の表面の汚れを清掃します。研磨の効果で歯の表面が滑らかになり、艶も出ます。歯石取り直後の歯面はザラザラしており、汚れが付きやすい状態です。
そのため、専門の研磨剤を使用した電動ブラシでの研磨が必要です。これにより、虫歯や歯周病になりにくい環境を整えます。
スクリーニング
状態を詳しくお調べし、データベース化し、患者さん毎の予防プログラムを御提示します。
複数の専門家がチェックすることで、病変の見落としを大幅に減らすことができます。歯科医師や歯科衛生士が専門的な知識を活かして口腔内の異常を早期に発見します。歯石に隠れて見逃された虫歯も、クリーニングで歯石を取り除くことで、歯科衛生士が見つけることができます。
定期検診で口腔環境を維持
定期検診を受けてきた人と受けていない人で大きな差が生まれます!!
虫歯や歯周病の治療中の方
虫歯や歯周病を再発させないことで、天然歯を守ることができます。
これを最後の歯科治療にするためにも、メインテナンスの習慣をつけましょう!
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虫歯治療後
虫歯のリスクを考えると、3ヵ月以上経つと新たな虫歯ができる可能性があります。
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歯周病治療後
歯周病は生活習慣病の一つで、症状が出にくいため、進行を防ぐには定期検診とクリーニングが重要です。軽度の歯周病の方は、3ヵ月以上経過すると悪化することがあります。中等度から重度の歯周病の方は、1ヵ月以上経過すると症状が進行することがあります。
虫歯や歯周病が無い方
治療箇所がない方
年齢や口腔内のリスク因子によって変化の速度は異なりますが、約6ヵ月経つと、誰でも口腔内に変化が生じます。その変化が問題ないかを確認し、クリーニングを行うことでトラブルを未然に防ぎ、口腔の健康を保ちます。リスク因子の検査では、磨き残しの状態や唾液中の細菌の種類などを調べます。
唾液検査
口腔内の環境を管理し、虫歯や歯周病のリスクを診断するために、唾液検査が行われます。ご興味のある方は、お気軽にご相談ください。